「ロジャーバローズってホントに強いの?」過去のダービーを二桁人気で優勝した馬のその後

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過去のダービーを二桁人気で優勝した馬のその後

「ロジャーバローズってホントに強いの?」

今年の日本ダービーは、単勝12番人気だったロジャーバローズが優勝しました。多くの人が馬券を外してしまったせいか、レース後のファンの間では、「ロジャーバローズが勝ったのはフロックだ」「最弱のダービーだ」といったような声が聞こえました。

そこで、ロジャーバローズは本当に強いのか?これから活躍できるのか?ということを過去のダービー馬から考察してみました。

【検証】過去のダービーを二桁人気で優勝した馬のその後

ダービーの回顧記事で少し触れましたが、ロジャーバローズ以前に日本ダービーを二桁人気で優勝した馬は、53年前テイトオーになります。それから50年以上も大穴の勝利はなかったのですね。
↓参考ページ

【メインレース回顧】【今週の原石★】日本ダービー(G1)
【メインレース回顧】 「ダービー馬はダービー馬から」……日本ダービー(G1) 令和最初の日本ダービーは、12番人気のロジャーバローズが優勝しました。 単勝2桁人気の馬が日本ダービーを優勝したのは、53年前のテイトオーまでさ...

第1回の日本ダービー(当時は東京優駿大競走)から現在に至るまで、二桁人気の優勝馬は4頭存在します(ロジャーバローズを除く)。その馬たちが、ダービーの後に成功したのか。1例ずつ見ていきましょう。

 

1949年 タチカゼ(19番人気)

1頭目は、1949年第16回優駿競走19番人気で制したタチカゼです。

タチカゼの単勝配当は55430円と、過去86回の中でブッチギリの断トツ1位にあたります。タチカゼがここまで人気のなかった要因は、ダービーの前走と前々走で2走連続の惨敗を喫していたからです。

そうしてダービーを制したタチカゼですが、その後は引退までにオープン競走を4勝菊花賞4着といった成績で競走生活を終えました。重賞を勝つことはできませんでしたが、引退前には3連勝をし、最後のレースでは当時の現役最強馬トサミドリを破っています

ダービー馬として成功したかどうかですが、微妙なところですね…。G1で好勝負するか、重賞ぐらいは勝ってもらいたいところですので、ここでは活躍できなかったと区分しましょう。

 

1954年 ゴールデンウエーブ(12番人気)

2頭目は、1954年第21回東京優駿12番人気で制したゴールデンウエーブです。

ゴールデンウエーブは史上初の地方競馬出身の日本ダービー優勝馬です。2歳時(旧表記3歳)には、全日本三才優駿(現在の全日本2歳優駿)を勝利し、その後中央競馬入りしました。ダービーの前走では、オープン競走に勝利していましたが、高い評価は受けず12番人気でした。

ダービーの後は、2連勝で中山4歳ステークス(現在のラジオNIKKEI賞)を優勝しています。しかしながら、それ以降はダイヤモンドステークス2着に入ったぐらいの活躍しかできず、引退前には地方競馬に戻っています。

こちらも微妙なところではありますが、成功したとは言い難いのではないでしょうか。

 

1955年 オートキツ(10番人気)

3頭目は、1955年第22回東京優駿10番人気で制したオートキツです。

オートキツは母に顕彰馬トキツカゼを持つ、当時の超良血として生まれました。ダービーまでには4勝を上げていましたが、重賞ではなかったということで、10番人気という評価を付けられました。結果的には、得意の不良馬場も味方したことで、2着馬に8馬身という大差をつけて勝利しました。

その後、ダービーから6連勝を飾り、秋の菊花賞でも2着に入る功績によって、この年の年度代表馬に選ばれました。また、翌1956年には4戦全勝ダイヤモンドステークス東京杯(現在の東京新聞杯)を制覇しました。

年度代表馬に輝くなど、ダービー馬としては大いに活躍した馬ですね。

 

1966年 テイトオー(12番人気)

4頭目は、1966年第33回東京優駿12番人気で制したテイトオーです。

1966年(昭和41年)の日本ダービーは、戦国ダービーと呼ばれた大混戦のレースでした。そんな中で12番人気テイトオーが優勝し、2着には18番人気ソロモンが入りました。テイトオーは、ダービーの前走で新緑賞を勝っていましたが、それまでに重賞勝ちがなかったため、過小評価をされた形になります。

その後は、秋の神戸盃(現在の神戸新聞杯)2着になるも、菊花賞では18着と大敗し、そのまま引退しました。

やはりダービー優勝馬として成功したとは言えないですね…。

 

ロジャーバローズは今後活躍できるのか?

ここまで、過去のダービーを二桁人気で優勝した馬を考察してきましたが、その後活躍したと言えるのはオートキツぐらいでした。ただ、時代が50年以上前の事なので、参考度に欠けるところがあります。

そこで、グレード制導入(1984年)以後のダービーを二桁人気で2着に入った馬についても検証してみました。

該当馬は8頭おり、そのうち5頭その後活躍していると言える馬でした。つまり、ダービーを二桁人気で好走したからといって、一概に弱い馬だとは言えないのが現状なのです。

ロジャーバローズの戦績タイプ的には2011年のウインバリアシオンに似ていますので、ぜひともウインバリアシオンを超えるような活躍をして欲しいですね!!

 

2019年8月8日付でロジャーバローズの引退が発表されました。その真価を問うことができず残念です。産駒の強さに期待しましょう。

 

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